師走に入り、何をするにもいい季節…と言うにはちょっと寒い。いや、もうかなり寒い。そんな時には、暖かい場所でじっくりお話を聞くのはいかがでしょうか。川崎市市民ミュージアムでは、学芸員が研究分野や専門領域について分かりやすく解説するオンライン講座を開講中です。どなたでも、好きな時間に無料でご視聴いただけます。
今年度は全5講座を開講予定。そのうち既に4本が配信されています。今回はその裏側を、≪コスプレ編≫として紹介します。
まずは、第1講座【昔の漫画に詳しくなろう!「漫画の歴史は関東大震災が変えた!?」編】です。8月から配信中のこの講座。前年度に引き続き、講師の学芸員は講座内容にちなんだコスプレで登場。前回は「正チャン帽」でしたが、今回はベレー帽とメガネという手塚治虫を彷彿とさせるスタイルで解説しています。
↑収録のカメラはこっちじゃありません! | ↑講座を楽しくするための小道具たち |
でも、単にコスプレをしているわけではありません。漫画家はなぜベレー帽を被っているのか、その背景も、当時の漫画家たちの活動と絡めてちゃんとお話ししています。漫画家のベレー帽姿は記号化されて、まったく不思議に思っていなかったけれど、ちゃんと理由があったのですね。
そして、次は第4講座の【お茶壺道中一件 ―「御茶」運搬中に川崎宿でいったい何が!?―】。こちらは11月に配信が始まっています。古文書講座ではありますが、川崎宿で起こった事件や、その背景にある歴史を知ることもできます。
しかし、講座をご覧いただいても、講師のコスプレ姿はありません。実はコスプレ計画があったのですが、断念したのでした。ちなみにトライしようとしていたのは、「お茶」にちなみ、利休を意識した和装スタイル。利休が生きた時代と講座であつかう時代は異なりますが、利休は茶の湯(侘び茶)を完成させた人物。信長、秀吉らとともに「茶」の地位を高めた人物のひとりです。利休がいなければ、お茶壺道中はなかったかも!?
↑和服にお着替え中 黒のシャツに紺の和服、映るのは上半身だけとなると、画面上では単なるジャケット姿でコスプレ感ゼロ…次年度に期待! |
この市民ミュージアム講座の第5講座【磁気テープの応急処置とデジタル化 ―川崎市市民ミュージアム実践編―】の配信は、12/16(金)に始まります。被災した映像や音声の磁気テープをどのように処置し、デジタル化しているのかを、館内でおこなっている作業をお見せしながら解説します。
↑第5講座は磁気テープのデジタル化について 12/16(金)配信開始! |
第1~5すべての講座の配信は、来年の3月31日16:00まで。昨年度は2か月程度で配信を終えていましたが、見逃した!との声が多くあったので、今年度は年度末まで配信を続けます。どうぞお見逃しなく。
教育普及担当 奈良本
川崎市市民ミュージアム講座 https://www.kawasaki-museum.jp/event/26228/