2019年09月07日

【教育普及】アトリエ版画講座中学生編を開講しました!

8月6日(火)、7日(水)に、アトリエ版画講座中学生編を開講しました。
今年度は、川崎市立橘中学校美術部4名の皆さんが参加してくださいました。
講師は先日のアトリエ初心者講座でも講師を務めていただいた、当館アトリエ指導員の二井矢春菜さんです。
今回はシルクスクリーンという版画技法でTシャツやトートバック、部活動Tシャツに各自が考えた図案を刷っていきます。
なかでも部活動Tシャツは部員全員分を制作するため、なんと34枚も刷るのだとか!


▲シルクスクリーンは初めての学生さんばかり! 皆さんとても真剣な様子ですね。

下絵は、事前に学校で制作してきてもらいました。
まずは透明なフィルムに下絵を描画材でなぞります。
感光乳剤を塗布したメッシュの布(版)にこのフィルムをのせて感光すると、
描画材にさえぎられて光を通さなかった部分には感光乳剤が固まらないため、インクを通す布の孔ができます。
ここにインクを載せて刷ることで、平らな物なら何にでも印刷することができるのです。

▲事前に用意してきた下絵をなぞります。

自分たちで持ってきたTシャツやトートバッグに2版を刷ります。
2版の作品では、1色ともう1色と、さらにその2色が合わさったもう1色の合計3色の表現ができます。


▲オレンジ色のインクを力を込めて刷っていきます。

2日目は部活動Tシャツを手分けして刷っていきました。大量にする際には、インクが孔に詰まってしまうため、3枚刷るごとに版の掃除を行わなくてはなりません。

▲先輩の分のTシャツを刷るときは緊張します…!


▲引率の先生も部活動Tシャツを量産中…


▲完成しました!

今回は、「コレクション展 田名網敬一の楽園 空中回廊」の見学も行いました。
会場には田名網敬一さんのシルクスクリーンの作品が並んでいます。
今まさに体験した版画技法を用いた作品を前にして、学生さんたちもじっくりと細部まで見ていました。

当館では、アトリエを使用した様々な講座を開催しています。中学生編も毎年参加学校を募集し、夏休み期間中に開講しています。ご興味のある川崎市立中学校美術部の先生は、ぜひ教育普及までお問い合わせください。

教育普及担当 安尾