大江戸マルチ人物伝 池上太郎左衛門幸豊
池上新田を開発し、砂糖の国産化を図った池上幸豊の事業とその生涯を紹介した展覧会の図録。豊富な資料のほか、論文も載った読みごたえのある一冊。幸豊は18世紀後半に池上新田を完成させ、殖産興業家として和製砂糖の製造や普及に尽力したほか、冷泉家に入門し和歌を学ぶなど、マルチな活動を行った。人間関係においても、成嶋信遍や田沼意次ら幕閣の人々をはじめ、田村元雄や平賀源内といった博物学者など、バラエティーに富んだ交流があった。本書では幸豊のマルチな人物像を関わった事業や文化、広く日本の近世史まで視野に入れ、その実態を探った。
- ページ数:214
- 大きさ:A4判 縦
- 分類:図録
- 出版年度:1999年度