なばたとしたか こびとづかんの世界
2006年の刊行以来、多くの人びとを惹きつけている、なばたとしたか(1977~)の「こびとづかん」シリーズ。一度見ると忘れることのできない強烈な印象を与えるこの作品に人びとが興味と感心を持ち続ける理由は、読む者がコビトの実在する世界にいつの間にか入り込んでしまうから。
日常でふと感じる不思議な気配やできごとの正体としてコビトを描くことで、なばたは個性的ながら私たちに親しみやすい作品を生み出してきました。
本展では、「こびとづかん」シリーズの原画やスケッチ、なばた自身が制作したフィギュアなどを展示。書籍では感じきれない力強さと緻密さを伝えます。同時に、「こびとづかん」以外の絵本作品や、なばたが過去に描いてきたタブロー作品など200点以上を紹介し、その独特な世界にせまります。
展示構成
◆ 第1章 こびとづかんの世界
『こびとづかん』、『こびと桃がたり』の原画や貴重なスケッチを紹介。書籍未掲載の原画も公開します。
◆ 第2章 こびと大研究
コビトの生態を、作家自身が制作したフィギュアを使用し、解説します。
カクレモモジリ
©︎Toshitaka Nabata
ナツノツマミ
©︎Toshitaka Nabata
◆ 第3章 いーとんの大冒険
『いーとんの大冒険』より、原画とスケッチを紹介します。
◆ 第4章 なばたとしたかの世界
19歳から描き始めた原画、新聞やフリーペーパーの挿絵、CMの原画など、過去から現在まで、なばたとしたかの仕事を紹介します。
見どころ
『こびとづかん』より ©︎Toshitaka Nabata
① 貴重なラフやスケッチを公開!
- 『こびとづかん』(2006 年)、『みんなのこびと』(2007 年)、『こびと桃がたり』(2018 年)など「こびとづかん」シリーズをはじめ、『いーとんの大冒険』(2007年)の原画やラフといった貴重な資料を紹介。また、なばたが初めての仕事として絵を描いた『weekly くりくり』(毎日新聞)をはじめ、新聞やフリーペーパーに描いた挿絵など、19 歳から描き溜めた原画を一堂に展示します。
② 好きなコビトを描いてくれるサイン会を開催!
- 自分の好きなコビトを、なばたとしたか本人が一人一人に描くサイン会を全3回開催。1 回目の7月28日(日)には、なばたとともに絵を描き、最後に講評を受けることができるライブペイントワークショップも行います。
③ ミュージアム内でこびと探しを実施(通期)
- 展覧会会場の外、ミュージアム内のどこかにコビトが隠れています。常設展など他の展示もご覧いただきながら、こびと探しを楽しむことができます。
関連プログラム
● なばたとしたか ライブペイントワークショップ
- 7月28日(日)13:00~
- 会場:1F 逍遥展示空間/定員20組/(5歳~小学生〈2年生未満は保護者同伴〉)/イベントページより要事前申込(抽選)/無料
- ※申込期間:6月18日(火)~7月18日(木) ※ライブペイント見学のみの場合は申込不要です
● なばたとしたか サイン会
当日、ミュージアムショップにて対象商品を購入された方、各回先着30名に整理券を配布します。
- ① 7月28日(日)15:00~ ② 9月8日(日)13:00~ ③ 同日 15:00~
- 1F 逍遥展示空間/各回先着30名 ※対象商品の販売は9:30開始 ※書籍、または色紙へのサインになります(色紙を希望される方は要持参)
●「こびと探し」スタンプラリー
会期中、展示室入口にてスタンプ用紙を配布します(展覧会を観覧される方が対象)。館内各所に隠れた “コビト” を探してスタンプを集めます。
● 造形ワークショップ「かわさきで新種発見! コビトになって、仲間入り!」
- 8月25日(日)13:00~16:00 講師:内野務(図画工作家・元品川区立第三日野小学校教諭)
- 1F 逍遥展示空間/定員20組(小学生以上)/イベントページより要事前申込(抽選)/1,000円
- ※申込期間:7月15日(月・祝)~8月15日(木)
● ベビーカーツアー
- 7月18日(木)11:45~(30分程度)
- 2F 企画展示室1/0歳~未就学児とその保護者/定員6組/要観覧券/イベントページより要事前申込(抽選)
- ※申込期間:6月9日(日)~7月9日(火)
● ギャラリーツアー
- ① 8月4日(日)14:00~ ② 8月17日(土)17:00~ ※閉館時間延長のため
- 2F 企画展示室1/要観覧券/当日直接会場へ
【なばたとしたか プロフィール】
1977年、石川県生まれ。2002年に開催された「GEISAI-3」で毎日新聞スカウト賞受賞。2006年、初の絵本『こびとづかん』を発表し話題となる。
2008年、コビト観察のガイド本『こびと大百科』がきっかけとなり『こびとづかん』が一大ブームに。2019年4月に刊行された最新刊『日本のこびと大全』を含めたシリーズ8冊は累計270万部を超え、子ども時代に一度は通る「定番作品」として愛され続けている。また絵本創作の傍ら、「こびと研究家」として全国の関連イベントでイラスト&サイン会、トークショーといった活動を意欲的に行っている。
なばたとしたか氏
★「なばたとしたか こびとづかんの世界」を観覧の方は無料
妖怪/ヒト ファンタジーからリアルへ
月岡芳年《新形三十六怪撰 葛の葉きつね童子にわかるるの図》1890(明治23)年 大判錦絵 川崎市市民ミュージアム蔵
2019年7月6日(土)~9月23日(月・祝)
2F 企画展示室2/一般200円ほか
近世から近代にかけて人々が抱いた恐怖や畏怖の対象が、妖怪から人間――ファンタジー<異界>からリアル<現実>になっていく様子を、「妖怪」と「ヒト」の境界線に注目し、市民ミュージアムの多様な収蔵品約100点から辿ります。
なばたとしたか こびとづかんの世界
- 会場
- 企画展示室1
- 期間
- 2019年07月06日-2019年09月08日
- 休館日
- 月曜日(ただし7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)
- 観覧料
- 一般 600円(480円)
- 学生・65歳以上 450円(360円)
- 中学生以下 無料
- *()内は20名以上の団体料金。*障害者手帳等をお持ちの方およびその介護者は無料。
- 主催
- 川崎市市民ミュージアム
- 協力
- 協力:ロクリン社・ナバーランド、企画:株式会社オフィス渋谷
- 特記事項
- ※夏休み期間の土曜日(7月20日・27日・8月3日・10日・17日)は19:00まで開館延長