オンライン展覧会「the 3rd Area of “C” -3つめのミュージアム-」

 / 2021年12月23日-2022年03月31日

ウェブサイトに新しく「the 3rd Area of “C”―3つめのミュージアム―」をオープンします。

“C”とは、当館のこと。建物を上から見るとアルファベットの「C」の形をしていることにちなんでいます。そして「the 3rd Area(3番目の場所)」には、館内の事業、外部の会場で行うアウトリーチ活動に続く、3つめの活動の場(エリア)にしていきたいという思いをこめました。
令和元年東日本台風により被災し、建物を使用できない状況が続いていますが、収蔵品や川崎市ゆかりの作家の作品などをご覧いただくことは当館の使命のひとつであると考えています。このページを通して、多くの方が文化芸術に親しむ機会を作ることができましたら幸いです。

 

 

 

 

2021年度ラインナップ

12月から来年3月にかけて、3つの展覧会を行います。作品が展示されている会場の様子を撮影したものではなく、ウェブサイト内を会場ととらえ、お使いの端末画面上で展示内容をご覧いただく形式の展覧会です。(無料でご覧いただけます)

 

 Trail 池田 葉子 / 小山 貢弘

配信期間:2021年12月23日(木)10:00 ~ 2022年3月31日(木)16:00

 ふとした瞬間に思いがけず出会った名もなき空間、人知れず淘汰と繁殖を繰り返す河川敷の植生―池田葉子と小山貢弘は、意識と無意識のはざまにある覚束ない世界や、人知の及ばない形態の変容に関心を寄せて写真作品を制作しています。
このたび、作家が本展のために写真を撮り下ろしました。人々の痕跡が幾重にも重なる建築や、空に向けて枝葉を広げる草木といった、もの言わぬ存在へ向けられた作家の眼差しをご紹介します。

池田葉子《June_3455》2021年 小山貢弘《川崎市中原区等々力》2021年

 

【作家略歴】

池田 葉子  Yoko Ikeda

1965 年、石川県生まれ。東京綜合写真専門学校研究科修了後、国内外で活動を行う。
主な個展に「Monkey Puzzle」(2016 年、IBASHO、ベルギー)、「combine and resonate」(2019 年、鎌倉画廊)。第32 回写真の町東川賞新人賞(2016年)、第1回Photo Basel ALPA AWARD(2018年、スイス)受賞。

 

小山 貢弘  Mitsuhiro Koyama

1980年、東京都生まれ。東京綜合写真専門学校研究科修了後、河川敷をテーマに作品制作を行う。
主な個展に「Botanical Gardens」(2014 年、gallery mestalla)、「 芽吹きの方法」(2021年、Alt_Medium)。

 

川崎市市民ミュージアム オンラインショップにて展覧会図録販売中
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漫画の元祖?明治ポンチ本とはナニモノだ!?

配信期間:2021年12月23日(木)10:00 ~ 2022年3月31日(木)16:00

協力:学習院大学人文科学研究科身体表象文化学専攻

日清・日露戦争の間にあたる明治30年代、タイトルに「ポンチ」という言葉が入った子供向けの小型本「明治ポンチ本」の出版ブームが起こりました。当時沢山の本が作られましたが、安価で質の低い出版物だったため読み捨てられ、その存在は長い間忘れられていました。しかし近年の研究によって、昭和期の赤本マンガへの連続性や、一冊を丸ごと使った長い物語が描かれているなど、漫画史的な重要性が注目され始めています。
本展では、デジタル化された明治ポンチ本と、近接する明治期の漫画や印刷文化資料を紹介し、その魅力と歴史的価値を再評価します。

皆川 金太郎「ヨクバリポンチ第二号(表紙)」1898(明治31)年8月
川崎市市民ミュージアム蔵
鎌田 在明「新版カツパツポンチ(1ページ)」1898(明治31)年8月
川崎市市民ミュージアム蔵

 

 

 

第7回アトリエ指導員展「想起される風景」市野 悠 二井矢 春菜

配信期間:2022年2月1日(火)10:00 ~ 2022年3月31日(木)16:00

当館の版画アトリエにて指導員を務めていた、市野悠と二井矢春菜の二人展を開催いたします。
古い写真をもとに同じ場所へ行き、その体験をモチーフとした石版画や、立体作品を制作する市野、身近な自然との出会いから生まれる小さな喜びをモチーフとし、シルクスクリーン作品を制作する二井矢 。両作家の作品に加えて、インタビューや制作風景を収めた映像などもあわせてご紹介します。

市野 悠《山を越える》2020年 石版画 二井矢 春菜《綿毛の季節》2021年  シルクスクリーン

 

【作家略歴】

市野 悠  Yu Ichino

1985年、神奈川県生まれ。2014 年、東京造形大学
造形学部美術学科絵画専攻卒業。
主な個展に「皮膜を泳ぐ」(2019年、GALLERY MoMo Ryogoku)、「色の棲みか」(2019年、switch point)。ほかグループ展に多数参加。主な賞歴に2013 年第9回CWAJヤング·プリントメーカー賞、2017 年第10 回高知国際版画トリエンナーレ佳作賞受賞。

 

二井矢 春菜  Haruna Niiya

1993年、広島県生まれ。2017年、東京造形大学
大学院 造形研究科美術研究領域絵画専攻修了。
主な個展に「草いきれの中で」(2017年、文房堂Gallery Cafe)、「二井矢春菜展」(2020 年、コトノハ贈りもの店 / ノノフルールデザイン一級建築士事務所)。主な賞歴に、2016年第41回全国大学版画展収蔵賞/観客賞受賞。2021年アワガミ国際ミニプリント展2021賞候補入選。

 

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■「the 3rd Area of “C”―3つめのミュージアム―」
https://www.kawasaki-museum.jp/thirdarea/

 

 

 

オンライン展覧会「the 3rd Area of “C” -3つめのミュージアム-」

期間
2021年12月23日-2022年03月31日
主催
川崎市市民ミュージアム